TCFD提言への対応

気候変動は社会が直面している最も重要な社会課題の一つであり、当社においても重要な経営課題であると認識しており、2023年3月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明しました。
サステナブルな社会の実現のため、気候変動への対応を着実に進めるとともにTCFD提言に沿った当社の取組みの情報開示を積極的に行います。


ガバナンス

◇IMASENのサステナビリティ経営
当社は、中長期経営計画(2021年〜2029年)においてESG経営を推進し経営基盤の強化を図ることを目指しており、ISP2030(IMASEN Sustainable Plan 2030)を掲げてサステナビリティ活動を推進しています。
SDGsをはじめとした様々な社会課題や当社特有の課題の中から重要課題(マテリアリティ)を特定し、経営に取り込むことでサステナブルな社会への貢献と事業の持続的成長に努めています。


◇組織のガバナンス
当社は、会社全体におけるリスクについて審議・決定するリスクマネジメント委員会に加えて、サステナビリティ活動を推進するための専門委員会である『ISP2030委員会』を設置しています。この委員会は原則として年に3回開催され、社長が委員長を務め、常勤取締役が委員として構成されており、気候関連をはじめとするサステナビリティに関するリスクおよび機会について審議します。委員会で審議された内容は取締役会に報告されることで、経営陣が監督する体制としています。

戦略

気候変動の顕在化は、当社の事業展開のリスクとなると同時に脱炭素社会に対応する新たな事業を創出し、社会へ貢献する機会にもなります。気候変動への対応を検討するにあたり、当社の主要事業である自動車関連事業について、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や国際エネルギー機関(IEA)などのシナリオを考慮し、リスクと機会を特定しました。

2℃以下シナリオでの低炭素社会への移行におけるリスク・機会と4℃シナリオでの気候変動による物理的リスクを抽出しました。
 ・2℃以下シナリオ・・・持続可能な発展の下で気温上昇を2℃未満に抑えるシナリオ
 ・4℃シナリオ  ・・・化石燃料依存型の発展の下で気候政策を導入しない最大排出量シナリオ

【2030年を想定したリスクと機会の抽出および当社の対応】

リスク管理

当社の事業活動はESG経営を基盤としており、社会課題の解決に貢献できるよう活動しております。気候変動については、サステナビリティ活動を推進するための専門委員会であるISP2030委員会においてリスク・機会の特定や活動の進捗を審議します。また、リスクマネジメント委員会では事業活動全体に関わる事項の審議・決定を行うとともに、主要リスクの対策内容や進捗状況のチェックなどを実施します。当社はこうした委員会活動によってリスク管理を行っています。

指標と目標

当社では、ISP2030で掲げたありたい姿を達成するため、目標値を設定して活動しています。
気候変動への対応については、2050年でのカーボンニュートラル達成を目指しており、中長期経営計画に沿ってフェーズ1(2021年〜2023年)、フェーズ2(2024年〜2026年)、フェーズ3(2027年〜2029年)におけるマイルストーンを設定し、2030年までにCO2排出量50%削減を達成する目標としています。(2013年度比 スコープ1、2)

脱炭素社会の実現に貢献する活動

当社は本社、全工場についてISO14001環境マネジメントシステムを構築し、認証を取得しております。
省エネ活動や再生可能エネルギー導入など、積極的に気候変動への対応に取組んでいます。

・再生可能エネルギー
 岐阜工場 太陽光発電の導入 (工場消費電力のおよそ20%に相当)
・省エネ活動
 LED照明の導入/製造工程効率改善
・環境に配慮した製品開発
 軽量化により燃費/電費向上に寄与し、エネルギー利用削減に貢献

【太陽光発電(岐阜工場)】